弁護士の誠意と広告
今日は、法テラスの少年事件についての援助申請の審査の委員会がありました。法テラスには、弁護士費用を立て替え払いをしてくれるという機能があります。その金額を一定の基準に従って具体的な額を決めていきますが、担当者(弁護士)が疑問に思った案件や、経費が大きくかかった場合にどこまで認めるかなどを検討する委員会です。
そのなかで、家庭裁判所送致から審判まで約1か月の間に、1度しか少年と面会していない案件がありました。申請書には供述調書や実況見分調書記録の閲覧の記録すらありません。さすがに、委員はあきれ果てていました。それでも、一定基準の報酬は支払われます。この弁護士を呼び出して釈明させようという厳しい委員もいましたが、委員会の機能として、そこまでの権限があるのかという問題もあり、さらに上の委員会で検討して貰う事になりました。
その弁護士のHPを見ると、興味ある分野として、「刑事事件(少年事件も含む)」とまで記載があり、広告なんで何でもありなのだなと、今更ながらに、呆れてしまいました。
弁護士の広告が以前禁止されていたのは、このような、内容のない広告による被害を防ぐための意味もあったのだろうと改めて、納得した次第です。ちなみに同じ事件の共犯少年の付添人弁護士は、1か月の間に9回面会に行っていました(もっとも、この弁護士は指導も兼ねて2人で受任していたのですが)。
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河原 誠Makoto Kawahara
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- 所属団体
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- 大阪弁護士会 子どもの権利委員会
- 大阪弁護士会 法律援助事業・日本司法支援センター対応委員会 委員(少年担当)
- 大阪弁護士会 刑事弁護委員会 当番弁護士・委員会派遣事業審査担当
- 大阪弁護士会 刑事弁護委員会 刑事弁護援助金審査担当
- 大阪弁護士会 紛議調停委員会
- 大阪弁護士会 市民窓口担当員
- 社会福祉法人みおつくし福祉会 弘済のぞみ園、同みらい園 第三者委員
- 芦屋市 市長等倫理審査会(2012年4月~2022年3月)
- 大阪家庭裁判所 家事調停委員 (堺支部担当)
- 法務省法制局 大阪少年鑑別所視察委員会(2021年4月~2024年3月)
- 経歴
-
- 1986年(昭和61年) 関西大学法学部卒業
- 1993年(平成5年) 司法試験合格
- 1994年(平成6年) 最高裁判所司法研修所
- 1996年(平成8年) 弁護士登録(修習48期)。木村法律事務所就職
- 2002年(平成14年) 事務所設立